「奇禍」という語は、キカと読み、思いがけない災難という意味をあらわします。「奇」は「思いがけない」、「禍」は「わざわい」という意味です。
同音の語に「奇貨」がありますが、こちらは思いがけない利益という意味ですので、混同しないように注意しましょう。「奇禍として」という表現はまちがいです。
ちなみに、思いがけない幸運をあらわすときは、「僥倖(ぎょうこう)」という語を用います。
用例:「奇禍に遭う」
「奇禍に遭って、都督の病は重態におちいった」(吉川英治『三国志』)
類語:横災(おうさい)、変災(へんさい)