「無常」「無情」「無上」の意味の違い
【無常】人の世がはかない
【無情】思いやり・人情がない
【無上】この上もない
「無常」「無情」「無上」は、いずれもムジョウと読む同音異義語です。
「無常」は、仏教の用語で、一切のものは生じ、変化し、滅ぶのであり、常住不変のものはないことを意味します。そこから、俗に、人の世のはかないこと・さまをいうときに用いられます。
「無情」は、仏教の用語で、草木土石などのように心の働きがないものを意味します。そこから、他人を思いやる気持ちや、人間らしい感情がないこと・さまをいうときに用いられます。非情。対義語は「有情(うじょう)」。
「無上」は、この上もないこと・さま、最もよいこと・さまを意味します。最上。
「無常」の使用例
- 無常の人生
- 無常感
- 無常観
- 諸行無常
- 無常迅速
- 無常の風は時を選ばず〔=人の命がいつ尽きるかは予測できない〕
「無情」の使用例
- 無情の(無情な)雨
- 無情にも突き放す
- ああ無情
「無上」の使用例
- 無上の(無上な)光栄(喜び)