「入れる」「容れる」「淹れる」の意味の違い
【入れる】外から中へ移動させる
【容れる】空間に収める、主張を認める
【淹れる】茶やコーヒーなどを作る
「入れる」「容れる」「淹れる」は、いずれも「いれる」と読む異字同訓の語です。
「入れる」は、基本的に、外から中へ人や物を移動させる、ある範囲内に移すという意味です。そこから、金品などを納める、相手に届ける、組織の一員とする、数量・射程に含める、間に挟む、外部から作用を加える、気持ちを込めるなど、さまざまな意味に用いられます。
「容れる」は、人や物を空間に収める(収容)、または、他人の主張を聞いてそれを認めるという意味です。対義語は「退(しりぞ)ける」。
「淹れる」は、湯を注(さ)したり煮立てたりして茶やコーヒーなどの飲み物を作ることを意味します。この意味で「入れる」を用いることもできます。
「入れる」の使用例
- 部屋(冷蔵庫)に入れる
- 家賃(注文の品)を入れる
- 電話(わび)を入れる
- 仲間(籍)に入れる
- 計算(考慮)に入れる
- 行間に入れる
- 休憩を入れる
- 口を入れる
- 疑いを入れる
- 手を入れる
- メス(はさみ)を入れる
- スイッチ(エアコン)を入れる〔=通電・作動させる〕
- 身(熱・力・気)を入れる
- 活を入れる
- 念を入れる
- 票を入れる〔=投票する〕
- 人を入れる〔=雇う〕
- パソコンを入れる〔=導入・設置する〕
- 手に入れる〔=自分のものにする〕
「容れる」の使用例
- 棚に商品を容れる
- 500人を容れるホール
- 要求(要望・忠告)を容れる
- 世に容れられない
「淹れる」の使用例
- 紅茶を淹れる(入れる)