「無い」と「亡い」の意味の違い
【無い】存在・動作を打ち消す
【亡い】死んでこの世にいない
「無い」と「亡い」は、ともに「ない」と読む異字同訓の語です。
「無い」は、「~がない」「~しない」というように存在や動作・状態を打ち消す意味をもつ語です。
一般に「ない」とかな書きすることが多い語ですが、存在を打ち消す場合(~がない)は「無い」と漢字で書くこともあります。
「亡い」は、死んでもうこの世にいないという意味を表す語です。
「無い」の使用例
《存在を打ち消す》
- 時間がない(無い)
- お金がなく(無く)なる
- 有ること無いこと言い触らす
- 無い袖(そで)は振れぬ〔=無理だ〕
- 無い物ねだり
《動作・状態を打ち消す》
- 見ない/話さない
- 寒くない
- 元気でない
「亡い」の使用例
- 祖父が亡くなる
- 今は亡い人
- 亡き友人を偲(しの)ぶ
- 父を亡くす