「他」と「外」の意味の違い
【他】それとは別のもの
【外】ある範囲から出たところ
「他」と「外」は、ともに「ほか」と読む異字同訓の語です。
「他」は、それとは別のもの・ところという意味です。具体的に異なったなにかをイメージできるときに用います。
「外」は、ある範囲から出たところ・ものという意味です。ある範囲以外を漠然と指すときに用います。
「他」と「外」のどちらを用いてもよい場合があります。たとえば、「ほかならない」「ほかでもない」など。その場合は、かな書きにするのが無難と言えます。
なお、「他」はタと音読みすることもできます。「他の人」「その他」などは、「たのひと」「そのた」と読むこともできます。もっとも、法令などの公用文ではタとしか読みません。
「他」の使用例
- 他の仕事を探す
- 他の方法を検討する
- 他の日にする
- 他へ行く
- 他から聞く
- この他に準備するものはない
- 他(外)ならない
- 他(外)でもない
「外」の使用例
- 行く外ない
- 思いの外/殊(こと)の外
- 恋は思案の外(こいはしあんのほか)〔=恋は理性で制御したり判断したりできない〕
- 以ての外(もってのほか)〔=とんでもない〕
- 隊長外5名