「掛ける」「懸ける」「架ける」「賭ける」の意味の違い
【掛ける】ぶら下げる、影響・作用を及ぼす
【懸ける】差し出す、託す
【架ける】一方から他方へ差し渡す
【賭ける】勝負事をする
「掛ける」「懸ける」「架ける」「賭ける」は、すべて「かける」と読む異字同訓の語です。
「掛ける」は、何かをぶら下げる、留め置くというのが基本的な意味です。そこから、上から覆(おお)う、上に置く、固定するという意味を表したりもします。
さらに、より抽象的に何らかの影響または作用を及ぼすことを表す場合もあります。その他にもさまざまな意味で使われる用途の広い語です。
「懸ける」は、「掛ける」と同じく、基本的にはぶら下げるという意味を持つ語です。
もっとも、一般的には「掛ける」が用いられることが多く、「懸ける」は、何かを差し出す、あるものを託すという意味を表すときに用いられる傾向があります。
「架ける」は、長い状態の物を一方の地点から他方の地点へ渡すという意味です。
「賭ける」は、勝負事をするという意味です。
「掛ける」の使用例
- 壁に時計を掛ける/壁掛け
- ハンガーに洋服を掛ける
- 布団を掛ける/カバーを掛ける
- 椅子に腰を掛ける/肩に手を掛ける
- 鍵を掛ける/ボタンを掛ける
- お湯(しょうゆ)を掛ける
- 眼鏡を掛ける/縄を掛ける
- 看板を掛ける(懸ける)
- 鍋を火に掛ける(懸ける)
- 電話を掛ける
- ブレーキを掛ける
- 言葉を掛ける
- 迷惑を掛ける/疑いを掛ける
- 保険を掛ける
- 時間(金)を掛ける
- 手掛ける
- 見せ掛け
- 思い掛けない
- 心掛け
「懸ける」の使用例
- 賞金を懸ける
- 命を懸ける/命懸け
- 望みを懸ける/願懸け(願掛け)
- 気に懸ける(掛ける)
- 思いを懸ける
「架ける」の使用例
- 橋を架ける/はしごを架ける
- 電線を架ける
「賭ける」の使用例
- 金を賭ける
- 人生を賭ける
- 危険な賭け