「覚める」「醒める」「冷める」「褪める」の意味の違い
【覚める】眠り・迷いの状態が終わって意識が戻る
【醒める】酒の酔いが消える、意識がはっきりする
【冷める】冷たくなる、感情・興味が薄れる
【褪める】色が薄れる
「覚める」「醒める」「冷める」「褪める」は、いずれも「さめる」と読む異字同訓の語です。
「覚める」は、目が開いて働くようになるという意味です。そこから、眠っていたり迷っていたりする状態が終わって、正常な意識の状態に戻るという意味に用いられます。
「醒める」は、酒の酔いが消えるという意味です。そこから、比喩的に意識がはっきりした状態になる意味を表すこともできます。
「冷める」は、熱い状態のものが冷たくなるという意味です。そこから、高まっていた感情が弱まったり、興味が薄くなったりする意味を表す場合にも用いられます。後者の意味では、「醒める」とほぼ同義になります。
「褪める」は、もとの色が薄れるという意味です。見劣りするようになるというニュアンスが含まれます。あせる。
「覚める」の使用例
- 目が覚める
- 眠りから覚める
- 眠気が覚める
- 夢が(夢から)覚める
- 迷いが(迷いから)覚める
- 麻酔が(麻酔から)覚める
- 目が覚める〔=迷いが消えて本心に立ち返る、新鮮さにはっと驚く〕
「醒める」の使用例
- 酔いが醒める
- 醒めた目で〔=冷静な状態で〕見る
- 興醒め
「冷める」の使用例
- 湯(料理)が冷める
- 興奮(熱意・情熱・ほとぼり)が冷める
- 冷めた口調
「褪める」の使用例
- 背表紙の色が褪める
- 輝きが褪める
- 青褪める