「行く」「往く」「逝く」の意味の違い
【行く】移動する、進行する、ある状態になる
【往く】目的地へ出かける
【逝く】過ぎ去って戻らない、死ぬ
「行く」「往く」「逝く」は、いずれも「いく」または「ゆく」と読む異字同訓の語です。
「行く」は、その場所から他の場所へ移動する、進むという意味です。この意味での対義語は「止まる」。そこから転じて、物事が進行するという意味や、ある状態になるという意味などにも用いられます。
「往く」は、目的があってある場所へ出かけることを意味します。対義語は、「来る」「帰る」「戻る」など。この意味で「行く」を用いることもできます。
「逝く」は、過ぎ去って再び戻らないという意味です。とくに、死ぬという意味で用いられます。
「行く」の使用例
- 学校へ行く
- 南の方へ行く
- 山道を行く
- 先頭を行く
- 遊びに行く
- 連絡が行く〔=届く〕
- うまく行く
- 良いところまで行く
- 満足(納得)が行く
- 嫁に行く〔=他家にうつる〕
- 年端も行かぬ〔=また若い〕
- 一筋縄(ひとすじなわ)では行かない〔=ふつうのやり方では対処できない〕
- にっちもさっちも行かない〔=行き詰まってどうにもできない〕
- 行き交う
- 行く先々(ゆくさきざき)〔=行くところどこでも〕
「往く」の使用例
- 駅前へ往く(行く)
- 往きのバス
- 往き(行き)帰り
- 往き(行き)つ戻りつ
「逝く」の使用例
- 逝く(行く)春
- 逝く年来る年
- 父が逝く〔=死ぬ〕