「聞く」「聴く」「訊く」の意味の違い
【聞く】耳で音を感じ取る、情報を受け取る、尋ねる
【聴く】身を入れて聞く
【訊く】問いただす
「聞く」「聴く」「訊く」は、いずれも「きく」と読む異字同訓の語です。
「聞く」は、耳で音を感じ取るという意味です。そこから、言葉を情報として受け取るという意味や、人の要求や教えなどを受け入れるという意味、人に尋ねる・問うという意味でも使われます。
また、酒を味わったり香を嗅いだりして、その味や匂いの種類や良し悪しを見分けるという意味もあります。(酒の場合は「利く」とも書きます。)
「聴く」は、身を入れて(注意深く)聞く、耳を傾けるという意味です。「聞く」と違って、注意して聞くというニュアンスが含まれています。
「訊く」は、尋ねる、問いただすという意味です。「聞く」と違って、真実を明らかにするために厳しく追及するというニュアンスがあります。
「聞く」の使用例
- 物音を聞く
- 物語を聞かせる
- 話(愚痴・うわさ)を聞く
- 言うこと(忠告)を聞く
- 道(本音)を聞く
- 理由を聞かれる
- 聞くに堪えない
- 聞いて呆(あき)れる〔=ばからしくて聞いていられない〕
- 聞くともなく聞く〔=自然に耳に入ってくる〕
- 聞く耳を持たぬ〔=まったく聞こうとしない〕
- 聞きしに勝(まさ)る〔=聞いて想像していた以上である〕
- 聞くにも増して〔=同上〕
- 聞いて極楽、見て地獄〔=うわさではよいが、実際は悪い〕
- 香を聞く
- 酒を聞く(利く)
「聴く」の使用例
- 音楽を聴く
- 講義を聴く
- 国民の声を聴く
「訊く」の使用例
- 住所を訊く
- 事件当日のアリバイを訊く