「立つ」「建つ」「起つ」「発つ」の意味の違い
【立つ】垂直になる、ある場所・状況に身を置く、はっきり現れる、立派に成立する
【建つ】建造物ができる
【起つ】行動を起こす
【発つ】出発する
「立つ」「建つ」「起つ」「発つ」は、いずれも「たつ」と読む異字同訓の語です。
「立つ」は、まっすぐ縦の状態になる、垂直になるという意味です。そこから、ある場所・位置・状況に身を置くことや、その場所を離れることにも用いられます。
また、比喩的に、何かがはっきりとした存在として現れるようになる意味や、物事が立派に成立するという意味で用いられることもあります。
「建つ」は、建物などの建造物が出来上がるという意味です。建設。
「起つ」は、ある目的のために行動を起こすという意味です。決起。「立つ」を用いることもあります。
「発つ」は、その場所から別の場所へ向かうという意味です。出発。
「立つ」 の使用例
- 椅子から立つ
- 舞台に立つ
- 毛が立つ
- 人が立ち並ぶ
- 優位に立つ
- 岐路(きろ)に立つ
- 席を立つ〔=離れる〕
- 煙(泡)が立つ
- 風(波)が立つ
- 腹(神経)が立つ
- 評判(うわさ)が立つ
- 見通し(計画)が立つ
- 言い訳(義理)が立つ
- 顔(面目)が立つ
- 世に立つ
- 成り立つ
- 腕(筆、弁)が立つ
- 役に立つ
- 立ち上がる
- 人目に立つ/目立つ
- 旅立つ
- 湯が沸き立つ
- いきり立つ
- 襖(ふすま)が立つ(閉つ)〔=閉まる〕
- 年月が立つ(経つ)〔=経過する〕
「建つ」 の使用例
- 家(銅像)が建つ
- 煙突が建っ(立っ)ている
- お墓が建ち並ぶ
「起つ」の使用例
- 一致団結して起つ(立つ)
- 正義のために起つ(立つ)
- 民衆が起ち(立ち)上がる
「発つ」の使用例
- 郷里を発つ
- 東京へ向けて発つ