「静める」「鎮める」「沈める」の意味の違い
【静める】静かにさせる、心を落ち着かせる
【鎮める】混乱・痛みを落ち着かせる
【沈める】水没させる
「静める」「鎮める」「沈める」は、いずれも「しずめる」と読む異字同訓の語です。
「静める」は、広く物事を落ち着かせる意味を表します。物音を静かにさせたり、心を落ち着かせたりする場合には、「静める」を用います。
「鎮める」は、強く押さえつけることによって落ち着かせる意味を表します。混乱や痛みなどを落ち着かせる場合には、「鎮める」を用います。鎮圧、鎮痛。
また、「鎮める」には、神をまつるという意味もあります。
「沈める」は、水没させるという意味です。比喩的に、水以外の物でも使われたり、また、姿勢を低くするという意味で使われることもあります。
「静める」の使用例
- 騒がしい場内を静める
- 鳴りを静める〔=物音を立てないようにする〕
- 気を静める
「鎮める」の使用例
- 騒ぎを鎮める
- 痛みを鎮める/せきを鎮める
- 怒りを鎮める(静める)
- 荒ぶる神を鎮める〔=まつる〕
「沈める」の使用例
- 船を沈める
- ソファーに身を沈める
- 身を沈めてパンチをかわす
- 苦界(くがい)に身を沈める